カーボン材料の製造法

カーボン材料の原料は石油コークスや石炭ピッチコークスなどの骨材と、 コールタールピッチやコールタールなどの結合材である。

骨材は前もって粉砕ふるい分けされ、それぞれ必要量に配合される。 その骨材100部に対して結合材25~100部を加えて、140~170℃に加熱して混捏する。 粘土ぐらいの湿り気と流動性になったものを成形する。成形は丸型や角型の口金から押し出す押出成形と、 型に詰めていく型押成形がある。

押出成形や型押成形では製品に強度、熱膨張率などで異方性(垂直方向と水平方向で性質が異なる)が生じる。
これを防止するために、またより高強度にしたいときに、押出成形や型押成形したものを更にCIP成形 (コールドアイソスタティックプレスのことでラバープレスともいう)することがある。 これは押出あるいは型押成形品をゴムの型をかぶせて、水の入ったタンクに入れて加圧して等方に締め付ける。 このCIP成形をしたものは等方性カーボンと呼ばれ、最近これが多くなってきている。

成形が終わったものは焼成工程に送られる。焼成は骨材と骨材を接着しているタールなどの結合材を炭素化するために行う。 レンガ積みの焼成炉に多数の成形品を入れ、酸化や変形を防ぐためにコークス粉などのパッキング材の中に埋め、 700~1300℃で通常10~20日間重油を燃やして加熱する。その後5~10日冷却して焼成を終わる。
焼成して結合材が炭化する過程で、結合材中の有機物や炭素以外の分子がとんで、炭化した結合部分に気孔が40%位できる。 材料によってはこの気孔を埋めて密度を高めるために、焼成上がりのものに結合材液を含浸して、再度焼成するものもある。

焼成工程を終えた材料は一部はそのまま炭素質カーボンとして出荷するが、大部分は黒鉛化工程に送られ3000℃前後で加熱して 黒鉛質カーボンにされる。
黒鉛化は長方形のレンガ壁の炉に焼成済みの材料を多数並べて詰め、その隙間にパッキング材を埋めて、 その両端から直接通電して電気抵抗過熱する。加熱には通常2~4日間、冷却に1~2週間位かかる。

黒鉛化処理をすることで、結晶化が進んでいない炭素質から黒鉛結晶が多くなった黒鉛質カーボンになる。 黒鉛質カーボンは炭素質のものより熱的に安定している。黒鉛質カーボンの一部は更に高純度処理が施される。 黒鉛化処理をするだけでも、高温で加熱するので大部分の不純物は揮発してなくなるが、まだ500PPM程度の不純物は残る。 これらを減らすために高純度化炉で2500℃位に加熱しながら塩素ガスなどハロゲンガスで処理する。 これにより不純物は20PPM以下まで減らせる。
最近半導体製造などで高純度カーボン材の使用が急激に増えてきている。
成形方法を右図で示す。

▲ページのトップへ